
で、今月上旬に発売されたのが、“真・仮面ライダー 序章、仮面ライダーZO、仮面ライダーJ”という3人のライダーを1冊にまとめたもの。ちなみに、いわゆる90年代ライダーであり、どう考えても“平成”ライダーのはずなんですが、世間的にはクウガ以降を(かつては“ミレニアムライダー”と呼んでいたはずなのに)平成ライダーとしているため、最も日の目を見ることのないライダー達となります…。

まぁ、どれもTVシリーズではなく、オリジナルビデオor劇場版の単発作品なので、深掘りしにくいことも否めないからなぁ…。3人一組ではありますが、こうして刊行してくれたことを感謝すべきかもしれませんね。
“真・仮面ライダー 序章”は(昨日記事にした)アマゾンズと同様に「これぞ、異色作!」という、オリジナルビデオだからこそチャレンジできた作品でしょう。ビジュアル的にもグロさ満載(当時、ソフビ売り場で「何これ?」みたいな発言を何度か耳にした)で、シン=風祭真を演じた石川真もスペシャルインタビューで語っていますが、“恋人とのラブシーン”なんぞもある大人向けのドラマでした。

で、序章(プロローグ)と来たからには「1章(続編)はいつ?」と思わざるを得ないところですが、残念ながら序章止まり。てっきり、世間に受け入れられなかったと思っていたのですが、売り上げは好調だったようで…。それにより、劇場映画に“格上げ”されたため、皮肉にも新たなライダー=ZO(こちらも20周年記念作品で、20≒ZOとなった…とは初めて知った)誕生となったようでして…。
ちなみに、ZOもJも監督は雨宮慶太。現在ではGAROシリーズですっかりお馴染みですね。ということで、物語も映像も大人を意識した作りになっております。どちらも『東映スーパーヒーローフェア』(3本立ての劇場版)のメインとして、50分弱の映像でまとめられています。
ZOとJは類似のデザインで1号&2号の平成版っぽくも思えますね。間もなく、仮面ライダーワールド(全国の遊園地やイベントなどで公開された3D映画)で共演も果たしております。大きく異なるのは、Jが(等身大ヒーローの反則技とも言うべき)巨大化できるという点でしょうね。まぁ、石ノ森氏も最終的にOKしたようですが、石ノ森氏が亡くなった後だったら、もっと波紋を広げていたかもしれませんね。個人的には彼らを“平成ライダー 序章”と表したいです!

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